免疫力の低下を促進させる生活習慣|喫煙
免疫力が低下してしまうと、様々な症状が体に現れてしまいます。
風邪も引きやすくなってしまいますし、インフルエンザにもかかりやすくなってしまいます。
ひどい場合には、癌になってしまうかもしれないのです。
免疫力をアップさせる、ということも大事ですが、まずは免疫力を低下させない生活習慣が大事になって来ます。
免疫力を低下させる原因として注目をしてほしいのが「タバコ」です。
喫煙習慣は、免疫力を一気に低下させてしまうほど大きな力を持っており、継続的に吸っている方は大きなリスクを背負い込んでいるのと同じような状況です。
こちらではタバコがなぜ免疫力を低下させてしまうのか、ということについて詳しくお話しますね。
喫煙習慣がある、という方は必見です。
そもそも喫煙にはどのようなデメリットがあるのか?
・血管を収縮させてしまう作用がある
タバコを吸うという行為ですが、何を目的としているのでしょうか。それはニコチンという物質を体内に補給するためです。 ニコチンは中毒性のある物質となっており、あの麻薬の大麻よりも中毒性が高いことが分かっています。アルコールとは比べ物にならないほどの中毒性を持っており、そのおかげで多くの方がタバコをやめられない、といった状況になっています。 そのニコチンに非常に良くない機能があるのです。 ニコチンには血管を収縮させてしまう機能があります。要は、血液の流れが悪くなってしまうわけです。血液の流れが悪くなってしまうので、全身の細胞に栄養が送り届けられなくなってしまいます。 血管を収縮させるということは、高血圧を招くこともあります。 さらに皮膚の細胞に栄養が送られにくくなることで、肌荒れのトラブルを招くこともあります(ターンオーバーが遅れてしまう)。 毛母細胞にも栄養が送られないので髪の毛が生えにくくなって抜け毛が増えてしまい、薄毛に悩む、ということもあるのです。 免疫にもけっこうは大きく関わっています。そもそも免疫は血液の中に入っていて、全身をくまなくパトロールしているわけです。しかし血管が収縮してしまえば、全身を流れる血液量が少なくなってしまいます。結果として、身体に行き渡る免疫自体が少なくなって、免疫力の低減につながってしまうわけです。
・白血球やリンパ球が減ってしまう
血液の中には白血球やリンパ球といったものがあります。タバコにはそれらの物質を減らしてしまう、といった機能があるのです。 その白血球やリンパ球は免疫の主力でもあります。もしも減ってしまうようなことがあれば、身体の不具合の発見が遅れてしまうかもしれません。発見ができたとしても、免疫による対処が遅れることもあり得るのです。
・ビタミンCが減ってしまう
我々の身体に大いに役立ってくれているのがビタミンCです。抗酸化作用があるので、アンチエイジングにも役立ってくれる成分として知られていますが、最近では美白機能があるということで、美白化粧品にも含まれるようになりました。 そのビタミンCを消費してしまうのが喫煙なのです。 そもそもビタミンCは免疫のエネルギーとなっています。エネルギーがなければ、免疫システムも正常に働くことが出来ません。機能停止の状態に陥ってしまう、ということもあり得るのです。 特に1日中タバコを吸っているヘビースモーカーの方は、慢性的なビタミンC不足に陥っています。そうなると、免疫の力がずっと弱まっていることになり、いつウイルスなどの病原菌に身体を蝕まれてしまうか分かりません。 まだ若い時はそれでも対応できるかもしれません。しかし、30代後半や40代になると、身体の老化も重なって、重大な結果を招いてしまうかもしれないのです。
・唾液量の減少
タバコのリスクとしてあまり語られることが多くないのが、「唾液の減少」です。しかし、我々の身体の健康に大いに関わっているのが唾液です。 煙草によって唾液が減る理由として、ニコチンによる毛細血管の収縮があります。毛細血管が収縮することによって、唾液腺も活動機能が衰えてしまうのです。(健康+生活「大人になるとなんで唾液の量が減るの!?ツバを増やして健康的に!」より(参考:https://health-to-you.jp/healthmanagement/tubawohuyasitekennkoutekini8779/) 唾液の分泌量が減ってしまうと、口内環境が悪化してしまいます。唾液には殺菌作用や抗菌作用があり、校内の環境を整える機能があるのです。しかし、唾液がなくなると、口内に菌が大量繁殖してしまうわけです。その菌が体内に入り込んで悪さをしてしまう、ということもあります。 免疫システムを持ってしても、日常的に口内に大量の金が発生していると対応しきれなくなってしまうのです。 もっと注意しなければならないのが、繊毛の働きの低下です。唾液には気管支や肺から異物を体外へ吐き出す機能を持っている繊毛を活発化させる機能があるのです。しかし、唾液が減れば線毛の働きも衰えてしまい、肺や気管支にウイルスや菌などが入り放題になってしまうのです。
・タバコは様々な有害物質が配合されており、吸っているだけでも不健康を招く
・ニコチン
・タール
・一酸化炭素
タバコの有害物質のメインとなっているのが上記の3つです。 もはやタバコは免疫力云々かんぬんの話だけではすみません。タバコを吸っている事自体が、健康を害するものなのです。免疫力を引き下げて健康被害を招くということは、間接的な作用、といえるわけです。しかし、タバコは直接身体に作用して健康被害を招きます。 例えば、タールに注目してみましょう。タールの中にはベンツピレンなどの有害物質が含まれています。それらの有害物質には、発がん性があることもわかっているのです。 タバコを吸って免疫力が弱って癌になることもあるかもしれません。しかし、それ以前にタバコを吸っている事自体が直接的に癌になる確率をアップさせているわけです。 タールに含まれる発がん性物質は、DNAに直接障害を与えるようなものばかりです。特に呼吸器系には多くの疾患が出てくる可能性があるので注意しなければなりません。 一酸化炭素に関しては、血液の不健康に直接作用します。血液中の酸素を欠乏させる、といった機能があるので、様々な疾患に関わっているのです。
・虚血性心疾患
・末梢動脈疾患
・慢性呼吸器疾患
タバコの一酸化炭素は、上記のような病気にも関わっています。 妊娠中の方がタバコを吸うと、胎児にも行一酸化炭素が影響を与える可能性があるので注意しましょう。 一酸化炭素にはヘモグロビンの酸素運搬能力を低減させる可能性があります。ヘモグロビンと一酸化酸素は結合してしまうので、ヘモグロビンの本来の機能を低下させてしまうのです。 ニコチンにはここまで紹介したように血管の収縮作用があります。血圧の上昇や末梢血管の収縮も起こってしまいます。さらに内蔵にも悪影響を与えてしまうことが分かっており、胃の収縮機能を低下させてしまい、吐き気や嘔吐の原因になるのです。 内臓が弱ると免疫力が低下します。内臓系の病気にもかかりやすくなってしまいます。 ※タバコの有害物質に関しては「YOKI's homepage」の「たばこの煙に含まれる有害物質について。」より(参考:http://www.lares.dti.ne.jp/~yoki/nosmoking/smoking2.html)
煙草による免疫力の低下の対応策について
・タバコを辞めるのしかない!
タバコは中毒性もあるので、吸っていると徐々にいままでよりも多くを吸いたくなってしまいます。 確かに、吸う本数を減らすことができれば、リスクを引き下げることにもつながります。ビタミンCの消費も少なくなるので、免疫力の低下もある程度は抑えられるでしょう。 しかし、タバコ自体に問題があるのです。不健康を招くものなので、健康になるためには禁煙をする他ありません。 一方で、タバコの禁煙ほど難しいものはない、といった指摘がされることもありますよね。実際に多くの方が禁煙に失敗しているのです。 無計画に禁煙をすると、その事自体がストレスになってしまいリバウンドを招くこともあります。禁煙が失敗して再び吸い始めてしまい、禁煙前よりも本数が増えてしまう、といった事例も多く報告されています。 では、どんな禁煙方法がおすすめなのでしょうか?
・ニコチンの摂取量を減らす方法が最もおすすめ!
タバコは中毒性があるわけですが、その中毒物質はニコチンです。ですから、ニコチンの摂取量を徐々に減らす、といった対応策がおすすめなのです。
・ニコチンパッチ
・ニコチンガム
上記のような医薬品が出ており、それらを使って、徐々に体内に入れるニコチン量を減らしていき、禁煙を達成するわけです。 ちなみにニコチンパッチに関しては医療機関で取り扱っています。薬局では取り扱いはしていないので注意してください。一方でニコチンガムに関しては一般用医薬品なので、薬局でも購入することが可能です。 また、ニチコンは含まないものの禁煙の補助になる薬もあります。 【ニコチンを含まない飲み薬について】 ドパミンという物質を放出させる作用のある医薬品を利用します。 ニコチン中毒の方がニコチンを切らすとイライラしたり、またタバコを吸いたくなったりします。そういった症状を引き起こさないようにする作用があるのです。 また、タバコを美味しく感じにくくする作用もあるので、タバコを吸いたい、といった気持ちを抑えてくれます。 12週間程度服用して、ニコチンを含まない飲み薬についての治療は完了となります。 ※禁煙治療については「ファイザーの「禁煙のための薬とは?」より」(参考:http://sugu-kinen.jp/treatment/medicine/)