妊活の成功や流産の回避に役立つ免疫力のアップ
免疫力をアップさせると「妊娠がしやすくなる」、「流産をしにくくなる」、といったメリットがあります。
近年では高齢出産も珍しくなくなりました。
初産が40代というケースも多くなってきています。
しかし年齢が高くなればなるほど、妊娠や出産は難しくなります。
そもそも妊娠がしにくくなりますし、流産もしやすくなります。
妊娠しにくくなる原因や流産しやすくなる原因には免疫力の低下というものも深く関わっています。
こちらでは、なぜ免疫力の低下が妊娠や流産に関わってくるのか?
さらに妊娠や流産の対策のために、どのような免疫力対策をすればよいのか?ということを明らかにします。
免疫力ダウンの結果、体温の低下が起こる
・体温の低下の結果妊娠しにくくなったり、流産しやすくなったりする
妊娠をするためには、体温が高い方が良いという話を聞いたことがある方も多いのではありませんか?
妊活をしている方の中には、体温を上げる効果のある漢方薬などを利用している方も実際に多いのです。
その体温ですが、実は免疫力が低下してしまうと下がってしまう傾向が出てきてしまうのです。
そもそも免疫力はどのようなことが原因でダウンしてしまうのでしょうか?
「メインの原因」と言っても良いのがストレスです。
過度なストレスが発生すると、血管が収縮してしまいます。
血管が収縮するということは、血管に流れる血液量が少なくなってしまうのです。
太い血管ばかりに血液が集中することになってしまい、毛細血管などの身体の末端の血管には血液が回らなくなります。
血液には様々な役割があるのですが、栄養を各細胞に送るといった大事な役割があります。
血管が収縮して血圧が高まるような状態になってしまえば、赤ちゃんにも栄養が送られなくなります。
単に体が冷えるということだけではなく、流産を引き起こしてしまうことまで考えられるわけです。
免疫力ダウンの結果、女性ホルモンが低下してしまうことも
・ホルモンバランスの乱れが不妊症や流産を招く
免疫力がダウンをしてしまうとホルモンのバランスが乱れてしまいます。
妊娠をするためには女性ホルモンが極めて重要になりますが、その女性ホルモンの分泌量が少なくなる、ということも考えられます。
免疫力がダウンする原因の一つにストレスがあることは前述しました。
ストレスによって体が蝕まれてしまうと、自律神経がおかしくなります。
自律神経はホルモンバランスと密接な関係性があり、自律神経が乱れるとホルモンバランスも乱れてしまうのです。
免疫力がダウンしているということは、ホルモンバランスを乱す可能性が極めて高くなるので、免疫力を高めた状態を維持しなければなりません。
ちなみに女性ホルモンのエストロゲン自体に自律神経を整える機能があります。
女性ホルモンを高めてあげれば、自然と免疫力もアップするのです。
免疫機能が正常であることで着床状態を維持できる
・異物である受精卵を守る免疫力
受精卵は、実は体にとっては異物とみなされます。
子宮内膜に受精卵が着床をした瞬間から異物とみなされるので、免疫によって攻撃されてしまうおそれがあるのです。
しかし多くのケースは無事に子供が生まれてきますよね。
なぜ免疫によって攻撃されてしまうのに、多くのケースで無事に赤ちゃんは生まれてこられるのでしょうか?
実は、胎児を出産までしっかりと育て上げる機能を維持しているのも免疫なのです。
受精卵には父親の遺伝子情報があります。
その遺伝子情報が抗原となり、その抗原に対する抗体が母親の体内にて生成されることになります。
しかし、これだけでは流産に至ってしまいます。
一方で免疫機能がしっかりとしていれば、遮断抗体というものも同時に母体で産出されます。
遮断抗体がしっかりと生成されれば、抗体によって受精卵が攻撃されることはありません。
しっかりと守り抜いてくれるのです。
しかし何らかの理由で免疫力がダウンしてしまえば、重要な遮断抗体の量が少なくなってしまうかもしれません。
その結果、流産へと至ってしまうわけです。
人体は複雑な作りとなっていますが、免疫機能も複雑です。
スムーズな出産の為には、正常な免疫システムが必須になります。
不妊症・流産に対抗するための免疫力アップ法
・軽い運動をする
何も激しい運動をする必要はありません。
とにかく体を温めることが必要になります。
軽い運動であったとしても、血管は拡張します。
全身に血液がしっかりとめぐるようになるわけです。
その結果、免疫力が高まり妊娠がしやすくなったり、流産がしにくくなったりするのです。
特に妊娠が発覚してからは、緩めの運動を心がけましょう。
たとえば、ちょっとしたウォーキングだけでも構いません。
サイクリングでもOKです。
有酸素運動であれば、効率的に免疫力を高めることも可能です。
ちなみに激しい運動を行うと、かえって体にとってはストレスになってしまうこともあります。
軽めの運動で丁度良いのです。
例えば、ウォーキングは最適な運動の1つです。
ウォーキングをする時ですが、20分以上を目安にしてください。
20分以上歩くとがん細胞を攻撃することで知られているNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化するからです。
もちろんがんだけではなく、一般的なウイルスなどにも対抗できる免疫力のアップが出来るので、ウォーキングはおすすめですよ。
・アロマテラピーを利用してみる
ストレスを軽減するということも免疫力を高める一つの方法になります。
ストレスを軽減させる方法は様々ですが、アロマテラピーもおすすめの方法です。
良い匂いをかぐと体がリラックスしますよね。
そのリラックスをする、ということが重要なのです。
身体がリラックスをすると、副交感神経が活発化します。
副交感神経にはストレスを軽減させる働きがあり重要なのです。
アロマテラピーには様々な香りがありますが、「ラベンダー」「スイート・オレンジ」「イランイラン」といったものがおすすめです。
特にラベンダーには、「怒り」といったものや「緊張状態」を緩和させる機能が認められています。
怒りや緊張といったものは、副交感神経と対極にある交感神経を活性化させてしまうものです。
イライラしてきたと感じたら、ラベンダーのアロマで心を落ち着かせましょう。
・腸内環境を整える
腸内細菌の状態を良くすることも免疫力を向上させる方法の一つとなります。
腸内細菌には善玉菌と悪玉菌がありますが、悪玉菌の比率が高くなってしまうと腸内環境が著しく悪化してしまうのです。
腸内には全身の6割の免疫細胞があるとされています。
その腸内の状態が悪くなるということは、全身の免疫細胞の状態を悪くすることにもつながるのです。
腸内環境を良くするためには善玉菌の比率をアップさせることです。
ヨーグルトなどの発酵食品を食べてビフィズス菌などを摂取しましょう。
食べ物に気をつけるだけで、妊娠しやすくなったり流産しにくくなったり、ということもあるのです。
・サプリメント対策もおすすめ
最近では免疫力をアップさせる成分としてRBS米ぬか多糖体というものも注目されています。
免疫力を高めるような成分を配合しているサプリメントを利用する、ということもおすすめなのです。
食品から免疫力を高める成分を摂取する、ということは簡単ではありません。
バランスの良い食生活を心がけても、どうしても栄養素が偏ってしまうわけです。
妊娠を本気で考えているのであれば、サプリメントでまずは体調を整えましょう。