免疫細胞が多く存在している部位について
免疫は様々な部位に存在しており、それらの部位でしっかりと働くことで我々のカラダは維持されているのです。
特にがん細胞に関しては、全身のさまざまな場所で定期的に生み出されているのです。
そのがん細胞にしっかりと対応しなければ、我々のカラダはがんによって侵食されてしまいます。
しかし、免疫システムを稼働させるために必要な免疫細胞については、全身の各部位に均等にあるわけではありません。
多くある部位と、あまりない部位に分かれているのです。
しかも、かなり極端な分かれ方をしています。
ここでは、免疫細胞が特に多くある部位についてお話します。
免疫細胞が多くある部位を知ることで、我々の身体の中でもっとも守らなければいけない部位、というものも見えてきます。
その部位が危険に晒されやすいからこそ、多くの免疫細胞があるともいえるのです。
また、免疫細胞が多い部位がわかれば、その部位の健康を守ることができたら全身の健康も維持できる、ということも考えられますよね。
免疫力を高めて自然治癒力によって様々な病気に打ち勝ちたい!と考えている方は必見です。
免疫細胞が多くある部位はここだ!
・免疫細胞は腸に集中している!
腸には免疫細胞の約6割が集中しているのです。
我々の身体の根幹ともいえる部位は、実は腸だったのです。
腸は口から食道、さらに胃とつながってきて、最後は肛門へと至ります。
我々の身体には様々な部位からウイルスや細菌が入ってくるわけですが、特に鼻や口から入ってくるものが多いです。
食べ物から食中毒を起こすような菌が入ってくることもありますよね。
腸に免疫細胞が集中させることで、口や鼻から入ってきた病原菌を退治しやすいようにしているわけです。
もちろん、腸にある免疫細胞が腸だけに働いているわけではありません。
各地に派遣されるようなこともあるので、腸の機能を高める、ということが極めて重要になります。
身体の免疫力をアップさせるためには、腸の機能を改善することが重要になります。
腸の免疫細胞と劣化
・下痢 ・便秘
腸の免疫細胞は腸の調子と密接に結びついています。
いつも同じ状態ではないので、免疫細胞が健康に対して大きな役割を果たしてくれることもあれば、機能が弱まってウイルスや細菌の侵入を許してしまうこともあります。
特に注意してほしいのが、下痢や便秘になってしまっている時です。
下痢や便秘になってしまっているということは、腸内環境が著しく悪化していることの証明です。
腸内には様々な菌がいるわけですが、注目は善玉菌と悪玉菌の割合です。
善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまうと、下痢や便秘へとつながります。
特に悪玉菌の割合が増えてしまうようなことはなんとしてでも避けなければなりません。
悪玉菌によって善玉菌が侵食してしまうと、下痢や便秘が発症し始めてしまい、免疫細胞の機能も衰えてしまいます。
そのような状況の時に、鼻や口から病原菌が入ってしまうとスムーズに体内に入り込んでしまいます。
その結果、免疫システムが発動するのが遅れてしまい、体調などが悪くなってしまうのです。
風邪がなかなか治らない、高熱が出てしまう、といったケースが多い方は腸の免疫に問題が起こっている可能性が高いので注意しましょう。
免疫システムに関わってくる腸内細菌ってそもそもなんだ!?
・3種類ある腸内細菌
・善玉菌
・悪玉菌
・日和見菌
善玉菌と悪玉菌については有名なので知っている、という方も多いのではありませんか?
しかし、その二つの細菌以外にも日和見菌というものも存在しているのです。
日和見菌については、そのネーミング通りの菌です。
善玉菌でもなければ悪玉菌でもありません。
良くも悪くもない菌として存在しているのです。
ただし、日和見菌はその名の通りに善玉菌と悪玉菌の状況を見て、有利な方になびくといった特性を持っています。
要は、悪玉菌が優勢となってしまえば、悪玉菌のような働きをしてしまうのです。
腸内バランスが崩れると一気に崩れる方面へ持っていってしまうので、免疫システムにも大きな影響を与えるので注意しましょう。
※日和見菌には、「レンサ球菌」や「バクテロイデス菌」などがあります。
善玉菌は、ビフィズス菌や乳酸菌などのことを指しています(他に、腸球菌という善玉菌もいる)。
免疫細胞と非常に似た機能を持っており、病原菌が腸内に入り込んで来るのを防ぐような作用もあります。
善玉菌には腸内を酸性に保つような機能もあり、その酸性によって悪玉菌が増えるのを防いでいます。
悪玉菌は腸内のタンパク質を腐敗させる役割を持っています(悪玉菌・・・ウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌など)。
タンパク質を腐敗させると有害物質が発生して、その物質の影響によって生活習慣病が発生することもあります。
老化の原因になってしまうこともあるのです。
免疫細胞が弱る原因にもなってしまうので、悪玉菌を増やさないような対策をたてなければなりません。
・3種の腸内細菌の割合について
・善玉菌・・・20%ほど
・悪玉菌・・・10%ほど
・日和見菌・・・70%ほど
なんと、圧倒的に多いのが日和見菌なのです。
仮に悪玉菌が少しでも優勢になってしまうと、雪崩を打って悪玉菌の味方をし始めてしまうので、日和見菌が大勢を占めているというのは非常に危険なことです。
いかにして善玉菌が優勢な状態を継続し続けるのか、ということが健康に大きく関わってくるわけです。
※善玉菌は加齢によって割合が少なくなっていきます。
赤ちゃんの時は、善玉菌が99%もありますが、成人になると約10%ほどになり、60歳以上のシニア世代になってしまうと1%まで減少してしまうこともあります。
※腸内環境の情報については【ルイスヴァージウェルネス株式会社「菌活・腸活ラボ 乳酸菌お力研究所」より】(参考:http://www.lvw.co.jp/nyusankin_lab/column03.html)
免疫力をアップさせるためにも腸内環境を良くする方法とは?
・サプリメントや食事から善玉菌をサポートするものを摂取すること
腸内環境の善玉菌の一つに乳酸菌があります。
乳酸菌に関しては様々な食品にも含まれています。
食品で摂取しにくいのであれば、サプリメントで摂取する、といった方法もあります。
【乳酸菌が含まれている食品例】
・ヨーグルト(発酵乳)
・乳製品系乳酸菌飲料
・チーズ(ナチュラルチーズ)
・バター(発酵バター)
・漬物(粕漬け、醤油漬け、塩漬け、味噌漬けなど)
・キムチ
・ザーサイ
・ザワークラフト
・ピクルス
・味噌
・醤油など
※ヘルスケア大学「乳酸菌を多く含んだ食べ物」
さやか美容クリニック・町田 院長 皆木靖紀先生監修の記事より(参考:http://www.skincare-univ.com/article/007486/)
乳酸菌については、基本的に発酵食品に多く含まれているといった特徴を持っています。
しっかりと発酵させた食べものを定期的に食べることで、お腹の調子を整えられます。
上記に掲載しなかったのですが、例えば納豆にも乳酸菌が含まれています。
昔に比べて現代人は漬物を食べなくなりました。
発酵食品を1日に1品目も食べていない、という方も多いのではありませんか?
昔の食卓には、毎回、漬物がでてきたものです。 食品で摂取しにくい場合には、ドリンクやサプリメントでの摂取も検討しましょう。
乳酸菌を強化することで腸内環境が整えば、免疫システムの正常に機能するようになり、病気にかかりにくくなりますよ。
・ストレス対策を実施する
腸内環境とストレスは密接に結びついています。
ストレスには自律神経を乱すといった作用があるのです。
その結果、蠕動運動(ぜんどううんどう)が鈍くなります。
蠕動運動が鈍くなってしまうと悪玉菌が増えるといった特性があるので免疫のためにもストレス対策を行わなければなりません。
ストレス対策でおすすめなのが睡眠時間の確保です。
1日あたり6時間から7時間の睡眠をとりましょう。
・偏った食生活を避ける
高タンパクで高脂肪な食事が好き、という方は腸内環境が悪化します。
悪玉菌が増えやすい状態を作り出してしまうのです。
そもそも、タンパク質や脂肪は悪玉菌の餌となります。
悪玉菌のみがどんどんと増殖してしまうことになり、腸内環境が悪化して免疫細胞も弱くなってしまいます。
低脂肪で低たんぱく、さらに食物繊維もしっかりと摂取してください。
ちなみに食物繊維は善玉菌の餌になるといった特徴もあります。
食物繊維を摂取することができれば、善玉菌を増やして腸内環境を改善できるのです。