免疫力低下の原因|抗生物質の乱用
風邪を引いたら薬を飲む、という方が非常に多いと思います。
その薬ですが、中には抗生物質を飲む、というかたもいるのではありませんか。
実際に抗生物質を飲むとすぐに良くなる印象もありますよね。
しかし、気軽に飲んで良いものではありません。
抗生物質には危険性があるのです。
しかも抗生物質の利用は、免疫力の低下に直結してしまうのです。
抗生物質を予防薬のように使う、ということ自体あまり良いことではないのです。
今回は抗生物質と免疫の関係性に迫ります。
実際にどのようなデメリットが有るのでしょうか?
さらに抗生物質自体にも注意すべき副作用がある、ということも知ってもらいたいと思います。
なぜ抗生物質が免疫に悪い影響を与えてしまうのか?
・身体にとって必要な菌まで殺してしまう抗生物質
菌というと、全てが悪い、という印象がどうしてもあります。しかし、すべての菌が本当に悪いのでしょうか。例えば、腸内には悪玉菌というものもいれば善玉菌というものもいますよね。善玉菌は乳酸菌やビフィズス菌などがあるわけですが、腸内の環境を整えてくれる役割を果たしているのです。要は、身体にとって必要な菌なのです。 我々の皮膚の上にもたくさんの菌がいます。その菌自体が問題なのではなく、バランスが大きな問題を起こす、ということを理解しなければなりません。多くなりすぎると、ニキビや炎症、そしてかゆみなどを発症してしまうわけです。 抗生物質の問題点は、良い金も悪い菌も関係なく殺してしまう、という部分です。体内に存在している必要な菌も一緒に強い作用でやっつけてしまうのです。 とくに問題となってくるのが、前述した腸です。腸には、全身の免疫細胞の60%から70%も存在していると言われています。抗生物質は腸の善玉菌まで殺してしまうことがわかっているのです。 抗生物質によって超の善玉菌が殺されてしまうと、腸内環境は著しく悪化します。その結果、免疫細胞の働きも弱くなってしまい、免疫力が結果として落ち込んでしまう、解いた状態になってしまいます。もちろん、抗生物質を1週間飲み続けたからといって、一生涯に渡って免疫力がダウンしているわけではありません。しかし、飲んでからしばらくは免疫力が下がっている状態が持続してしまうので、病気は菌が殺されることによって治りますが、新たな病気が入ってくる可能性が高まってしまうのです。
・抗生物質を飲む
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・風邪などの原因となっているウイルスを殺す
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・腸内細菌などの、身体にとって必要不可欠な菌まで殺してしまう
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・腸内環境が悪化してしまう
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・腸内の免疫細胞の働きが弱まってしまう
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・免疫力が低減する
・抗生物質の作用に菌が対応してしまう恐れあり
病院から処方された抗生物質ですが、独自の判断で飲みきらなかった、という人もいるのではありませんか。抗生物質には強い作用があるので、飲むとすぐに体調が良くなることもあります。例えば、1週間もかかっていた風邪が抗生剤を飲んだら、1日で良くなってしまった、というケースも有るのです。その時点で、薬を飲むのをやめてしまう、という方が実際に多いのです。 医師からは、「1周間は飲み続けてください」といった形で処方されているはずなのですが、体調が良くなれば飲むのも忘れてしまうでしょう。 しかし、実はそれが非常に大きな問題を引き起こしてしまうのです。 抗生物質の目的は、菌をすべて殺しきってしまうことです。身体にとって害をなしている菌を体内から駆逐するのを目的として飲んでいるわけですが、仮に体調に良い兆しがあったとのことで飲むのをやめてしまうと菌が抗生物質に対応してしまいます。 いわゆる「耐性菌」と言うものに変化してしまうことがわかっているのです。そしてその耐性菌は、体内で増殖してしまうのです。今度は抗生物質を飲んだとしても効果が出なくなってしまいます。風邪などがさらに長引くような原因にもなってしまいますし、生命に関わるようなことになってしまうことも十分に考えられるのです。 耐性菌が出来る可能性は、抗生物質を飲む人全てにある、と考えておいたほうが良いでしょう。軽い風邪の場合には、最初から抗生物質に頼るようなことはしない、ということが重要なのです。熱が出たりすることは、体内の免疫細胞が働いている証拠です。もう少しすると体調が良くなるかもしれないのです。 風邪などが長引いてから飲むようにする、といったことを心がけてください。せっかく免疫細胞が働いてきた頃に、抗生剤でやっつけてしまう、ということはなるべく避けましょう。
食べ物にも抗生剤が使われているって本当!?
・本当です
驚きの事実になってしまうかもしれませんが、様々な動物の飼育に抗生物質が利用されてしまっているのが現状です。体内にどれだけ残留しているのかは分かりませんが、抗生物質を利用して育てられた生き物を食べ続けると、将来的に何かしらの問題が発生する可能性もあるわけです。 抗生物質を利用して飼育されている動物に関しては、豚や鶏、さらに魚などがあります。それらは感染症などで病気にかかって大量に死んでしまうこともあります。だからこそ抗生物質でそういった病気にかからないように対処しているわけです。 国産のものであれば平気、と思っている方もいるかも知れません。しかし、国産だからと言って安心できません。国内の動物の飼育にも抗生物質は利用されているのです。 自分で動物を飼育しない限りは、食べ物からの講師絵物質の流入を防ぐのは難しいでしょう。だからこそ、ちょっとした風邪くらいでは飲まないことが大切なのです。
免疫力の低下以外にもたくさんある抗生物質の副作用
・下痢
抗生物質は前述したように、腸内の細菌の種類も関係なく殺してしまいます。大事な善玉菌も殺してしまうかもしれません。 腸内再起のバランスが崩れてしまうと、発生してしまうのが下痢です。実際に、抗生物質との相性が極めて悪い、というかたも多いわけですが、そういった方の一定割合に現れってしまうのです。 病院側もそのことは把握しており、抗生物質と一緒に整腸剤を出すようなこともしてくれます。整腸剤を出さなければいけないほどの薬を飲む、といいう覚悟が抗生物質を飲むときには必要なのです。
・カンジダ症
抗生物質の副作用としてあまり印象がないかもしれませんが、実際に抗生物質を飲んだことでカンジダ症になってしまう方がいます。 カンジダは体内にいる菌であり、実は役に立っているのです。死んで毒性を持つような可能性のある組織を分解してくれるような作用があるのです。しかし、抗生物質を飲むとそのカンジダ菌が増えすぎてしまう、という問題があるのです。 異常繁殖すると腸管にまで勢力を広げてしまいます。 カンジダが増えすぎると以下のような影響が出てきてしまいます。
・副鼻腔炎
・耳の感染症
・胃腸機能障害
・体重増
・ホルモンのアンバランス
・精神錯乱
・うつ病
・不眠症
・慢性疲労
・膣炎
・膀胱炎
・口腔カンジダ症
・皮膚と爪の感染症
・便秘
・腎臓障害など
※「ストップ!ザ虫歯・口臭・歯周病・歯の痛み」の「抗生物質の副作用を知ったら、気軽には飲めなくなる」より(参考:https://haisya.ts-remy.com/body/disease/antibiotic/) ちなみにジャンクフードなどを食べすぎるとカンジダ症になりやすくなるので、食生活にも気をつけるべきです。
・薬が効きにくくなる
抗生物質の服用を少なくしすぎると耐性菌の成長を助長してしまいます。今度は、抗生物質を飲んでも効かなくなってしまうのです。強力な菌やウイルスを抗生物質によって生み出してしまうかもしれないわけです。 実は現状でも抗生物質の影響によって様々な耐性菌が生み出されています。薬に対して抵抗力を持っているので、いままで飲んでいた抗生物質では効かなくなってしまうのです。 ちなみに耐性菌に関しては、抗生物質を多用している病院や養護施設などに存在しているとされます。免疫旅育がない時にそれらの菌に触れてしまうと、大変なことになってしまうかもしれません。 自らの体内で耐性菌が生み出されないようにするためにも、抗生物質の多用早めましょう。そもそも抗生物質を過服用している人ほど、感染症の発生率が高い、ということもわかっているのです。病気を治すために飲んでいたものが病気を招くこともある、と理解しましょう。