免疫力を高めることで美白効果が得られることも
免疫力を高めるということは、お肌の機能をアップすることにもつながります。
美容にも大きな役割を果たしてくれるのが免疫システムなのです。
こちらでは免疫力と美白の関係性に迫ります。
多くの女性がお肌を白くしようと躍起になっている時代です。
毎日のように日焼け止めを利用している、という方もいるのではありませんか?
日中に外出する時には日傘を必ずさす、という方もいるかもしれません。
いろいろな対策をしているのに、なかなかお肌が白くならない、という方もいるでしょう。
そういった方は免疫システムに問題がある可能性が高いです。
美白になるための免疫力のアップ方法についてもお教えします。
そもそもお肌の免疫力とは何だ!?
・ランゲルハンス細胞の働きが免疫に強く影響を受けている
ランゲルハンス細胞とは、毛穴などから入り込んできた細菌やウイルスに反応して指令を出す役割を担っています。
仮に毛穴から細菌が体内に入り込もうとしてきた場合には、すぐさま防御するように指令を出すのです。
お肌への刺激は何も細菌やウイルスだけではありません。
紫外線もお肌への大きな刺激となるのです。
その結果、メラニン細胞であるメラノサイトが活性化してお肌に色を付けてしまうのです。
ランゲルハンス細胞はそのメラノサイトの働きの強弱を左右しているのです。
お肌の免疫機能を担っているランゲルハンス細胞は、メラノサイトの反応が過剰になることを抑制させる機能を担っています。
他にもお肌の免疫システムであるランゲルハンス細胞は、お肌のバリア機能に対しても影響を与えています。
加齢や活性酸素、さらにはストレスによってもお肌のバリア機能は失われてしまいます。
その結果、肌荒れが起き、シミやシワなども目立つようになります。
要はお肌の免疫力が低ければ、加齢が目に見えてはっきりしてしまう、ということなのです。
逆にお肌の免疫力が高ければ、アンチエイジング的な効果が期待できます。
いつまでも若々しいお肌を守っていきたい、と考えている方は、積極的にお肌の免疫力を高めていきましょう。
美白とお肌の免疫力の関係性
・お肌のターンオーバーの正常化に関わる免疫力
お肌のターンオーバーが正常な場合と異常な場合では、どちらのほうが美白に近づけるでしょうか?
もちろんお肌のターンオーバーが正常なときの方ですよね。
年齢が高くなるにつれてターンオーバーは乱れてしまうことが分かっています。
ターンオーバーの周期は28日の印象が強いのではありませんか?
しかしずっと28日周期なのではありません。
年齢が高くなるにつれて感覚がどんどんとひらいてしまうのです。
その結果、肌の中にはメラニンを含んだ細胞が残り続けてシミやクスミなどの原因になってしまいます。
肌の免疫力を正常化させれば、そもそもメラニン細胞の活性化を抑制できます。
その上で、ターンオーバーの正常化まで期待できるわけです。
美白が効率的に目指せるのが、お肌の免疫力を高める対策なのです。
【年齢とターンオーバーの周期】
・10代のターンオーバーの目安・・・20日程度
・20代のターンオーバーの目安・・・28日程度
・30代のターンオーバーの目安・・・40日程度
・40代のターンオーバーの目安・・・55日程度
・50代のターンオーバーの目安・・・75日程度
・60代のターンオーバーの目安・・・90日程度
※(参考)「株式会社ヘルシア」の「ターンオーバーについて」(http://www.healthya-co.jp/turnover/)
10代の頃のターンオーバーと60代の頃のターンオーバーを比較すると、なんと4.5倍も感覚が広がっていることがわかります。
それだけメラニンをお肌に残している間隔が長い、ということになってしまうわけです。
若い頃と比べてお肌に透明感がない、というのも当たり前なのです。
お肌の免疫力がダウンする原因
・大気汚染
・紫外線
・乾燥
・ストレスなど
お肌の免疫力に関しては外部からの刺激によるところが多くなっています。
上記した中で外的要因となるものは大気汚染と紫外線、さらには乾燥が該当します。
日常的に肌が刺激にさらされてしまうと、それらに対してお肌が機能不全を起こしてしまいかねません。
たとえば、乾燥については、お肌のバリア機能自体を失わせてしまうものです。
我々の肌は、潤いがあることでバリア機能を維持しています。
化粧水などをチェックすると必ず保湿系の成分が入っていますよね。
お肌は乾燥していると、かえって細菌やウイルスに対して弱い状況になってしまいます。
ですから一定の潤いは必須なのです。
【化粧水に含まれている代表的な保湿成分例】
・ヒアルロン酸
・水溶性セラミド
・プロテオグリカン
・アミノ酸(グリシン、アラニン、グルタミン酸、プロリン、アルギニン、セリン、リシン、トレオニン、ベタインなど)
・コラーゲン
・エスラチンなど
紫外線や大気汚染に関しても、肌にとっては大きな負担となります。
メラノサイトの異常反応を招くことも考えられるので注意しなければなりません。
ストレスもお肌には大きな影響を与えます。
ストレスに関しては、内臓に対して強い影響を与える、ということは知られていると思います。
たとえば胃腸の調子が悪くなるでしょう。
一方でストレスが高まるとお肌の状態が悪くなる、ということを経験したことがある方も実際に多いでしょう。
ストレスは体の免疫機能をダウンさせてしまう原因となるのです。
前述したようにストレスは胃腸の調子を悪くしてしまいます。
特に腸には全身の60%の免疫細胞が存在しています。
腸の調子が悪くなれば免疫機能が衰えてしまうのは当然です。
ストレスには血管を収縮する作用もあります。
要は高血圧のような状態になってしまうわけです。
血管が収縮してしまえば、身体を流れる血の量が少なくなります。
毛細血管には特に血液量が少なくなるのです。
免疫システムは、血液によって全身に運ばれて機能を果たしています。
ですからストレスによって血の巡りが悪くなれば、お肌にも免疫が送られにくくなります。
その結果、肌の免疫機能不全が起こってしまうのです。
お肌の免疫力をアップさせる方法
・バランスの取れた食事を行うこと
・十分な睡眠時間を確保すること
・質の良い睡眠をとること
・適度な運動を実施すること
・規則正しい生活を行うこと
お肌は食事の影響も強く受けます。
栄養バランスが偏っていると、お肌の生成に問題が生じてしまうかもしれません。
若い時には肉料理ばかりになってしまったり、ジャンクフードばかりになってしまったり、お菓子ばかり食べてしまったり、という方も多いのではありませんか?
もちろんお肉を食べてはいけないわけではありません。
しかし野菜や炭水化物もある程度は摂取していくべきなのです。
特に緑黄色野菜にはお肌の生成に大きく関わるビタミンなどを多く含んでいるので、毎日必ず食べてください。
野菜を食べる習慣がない、という方は野菜ジュースなどを利用しても構いません。
サプリメントでも構いません。
まずは適切な栄養を体内に入れる、ということがお肌の免疫力をアップさせるためには必須なのです。
睡眠も非常に大切です。
睡眠にはストレスに大きく関わっているのです。
短時間睡眠ではストレスは解消されません。
1日あたり7時間程度の睡眠時間を確保してください。
また深い睡眠でなければなりません。
深い睡眠を得るためには、朝日を利用しましょう。
朝起きた時に身体に光を浴びせると、そこで体内時計がリセットされます。
体内時計は25時間となっており、1時間長くなっているので放っておくとどんどんとズレていってしまいます。
しかし朝日を浴びることで、そこでリセットされるので規則正しい生活がおくれるようになるのです。
お肌の健康には運動も大切です。汗をかくことによって、毛穴に詰まっている汚れや汚染物質などを体外に排出出来るのです。
お肌の免疫の過剰反応を防ぐことにもなります。
運動に関しては、何も激しいものをする必要はありません。
有酸素運動などの軽めの運動を取り入れましょう。
・化粧品対策でお肌の免疫力はアップできるのか?
可能です。
最近では単にお肌をキレイにするだけではなく、ターンオーバーを正常化させて美白を目指したり、お肌の免疫力に注目したりしているようなものも出てきているのです。
様々なスキンケアアイテムの中から自身の肌にあっているものを選びましょう。
前述したようにお肌の免疫機能に深く関わりを持っているのがランゲルハンス細胞です。
そのランゲルハンス細胞の機能を高める細胞にも注目が集まっています。
実際に資生堂では「アルティミューンコンプレックス」という複合成分を配合した化粧品を出しています。
「アルティミューンコンプレックス」は「カルボキシメチルグルカンNa」、「PEG/PPG14/7ジメチルエーテル」、「ローズ水」、「グリセリン」を配合したものです。
その成分で実験したところランゲルハンス細胞の機能が60%以上も増加したことが分かっています。
※アルティミューンコンプレックスについて詳しくは資生堂のホームページに記載あり(http://www.shiseido.co.jp/gb/skincare/ultimune/)
もう一つお肌の免疫力に深く関わっているとされているのが、お肌の常在菌です。
常在菌のバランスを整えることでお肌の免疫機能が向上して美白が目指せる、ということなのです。
腸内細菌と同じように、肌の常在菌にも善玉菌と悪玉菌、さらには日和見菌がいます。
善玉菌が優勢の時にはお肌の免疫システムも正常化しており、大きな問題が起こりません。
しかし悪玉菌が優勢になると免疫機能がおかしくなり、大きな肌トラブルを引き起こしてしまうわけです。
脂性肌の方はお肌の菌が繁殖しやすい、といった特徴を持っています。
そうなってしまわないようにするためにも、なるべく油分の少ない化粧品を選びましょう。
・肌の免疫力をアップさせ美白を目指すための化粧品の選び方
・合成防腐剤入りのスキンケア化粧品を避ける
・油分が多い化粧品を避ける
合成防腐剤入りの化粧品は、肌の菌を殺してしまう作用があります。
多少の機能であれば特に問題ないのですが、強い作用を持っている防腐剤の場合はお肌にとって必要不可欠な菌まで殺してしまうわけです。
なるべく自然派の保存料を使っている化粧品を選択してください。
前述したように油分が多いスキンケア化粧品は避けましょう。
油分を餌として、菌が大量繁殖しすぎてしまう可能性があるのです。
油分は少なめで、保湿機能がある成分を含んでいる化粧品を選びましょう。
・肌の免疫力アップに関わる洗顔
お肌の免疫力を低下させる洗顔方法があります。
洗浄力が強すぎるような洗顔料で洗顔をしてしまうと、お肌の保湿機能を担っている皮脂を奪ってしまいます。
さらにお肌の常在菌まで洗い流してしまうので、お肌のバランスが崩れてしまうわけです。
1日に何度も洗顔料を使って顔を洗う、という行為もかなり危険です。
顔をさっぱりさせたいのであれば、水で軽く洗うようにしましょう。
ガッツリと顔を洗うのはメイクを落とす時やお風呂に入る時だけで良いのです。